皆様こんにちは!姫田経営事務所です。
今月は合計8日間、営業研修の講師をやらせて頂きました。新人からマネージャー層まで幅広く「法人営業」について語らせて頂きました。8日間で行なった法人営業のロールプレイングはなんと70回!

入社3ヶ月の新人さんから、5年以上勤務経験のあるベテランマネージャー層まで、様々な営業マンと「法人営業」について学びを深めました。今回はソリューション営業(提案営業、コンサルティングセールス手法)についての研修でした。数字を取って来れる「できる」営業マンには共通のポイントがあります。

70回のロープレで感じたできる営業マンの共通点

会社員時代に20年の販促(営業)経験がある私が、常に意識していたこと。それは、「お客様に寄り添う」ことです。B2Bであれ、B2Cであれ、「営業」に共通して言えることです。法人営業ではお客様に寄り添い、お客様のお悩み事や不満を聞き出し、それを解決する提案をする。販促ツールであれば、お客様の感情に訴える、顧客視点のツールを作成すること。コンサルタントとして独立してからも、この姿勢は変わりません。そして「できる」営業マンは自然とこうしたプロダクトアウトでなく、マーケットインの「寄り添う姿勢」が身についています。

私は自分で営業する立場にあったと同時に、営業を「受ける」立場でもありました。営業マンが売込みに来た際に、私が採用した案件、上司に繋いだ案件にも共通点がありました。70回のロープレで、改めてそれを実感することができました。具体的なポイントは以下の通りです。

①聞き役に徹すること

「できる」営業マンは売込みをしません。まずはお客様の悩み事を丁寧にヒアリングし、顧客の真の課題を抽出することに注力します。ターゲット企業の情報を収集し、自社の商材を勧められるかどうか、お客様の課題を自社の商材で解決できるかどうかを探ります。そこにはお客様に興味を持つこと、つまり「寄り添う姿勢」を大切にする姿があります。

②数字を用いた具体的な提案をすること

「できる」営業マンは数字に強い!よく勉強をしています。自社の商材を使うと、いくらの売上貢献を図れるのか、いくらのコスト削減が可能なのか、わかりやすい数字で提案してきます。営業を受ける立場としては、より具体的な内容になるので納得して購入することができます。高額商品を販売する営業マンには必須のスキルです。ここにもお客様の立場に立って考え、何とか貢献したい!という「寄り添う姿勢」が感じられます。

③言い辛いことも、時にははっきりと伝えること

「できる」営業マンは、お客様に対して言いにくいこともはっきり伝えます。「このままではいけないのでは?」、「このまま放置したらまずいのでは?」とお客様の課題を抽出し、解決に導くための提案を行います。我々コンサルタントにも、言いにくいことを伝えるスキルは必須です。相手を気遣うということは、言うべきことを言わない事ではありません。勇気が必要ですが、お客様に寄り添い、貢献したいと考えれば当然の行動と言えるでしょう。

④決裁者(上司や社長)に繋ぐ様々な方法を駆使していること

「できる」営業マンは「決裁者」を見抜き、担当者から決裁者に繋げる手法をたくさん持ち合わせています。時には普通では考えられない方法で決裁者に接近します。今回の研修でも、マネージャークラスの営業マンは様々な手法を駆使していました。例えば、「担当者ではなく社長や取締役に直接アポをとる」、「社長の行きつけの飲み屋に通う」、「出店祝いに花を贈る」、「社長とSNSで友達になる」など、多様な手段を使っていました。中には、クレームがあった時こそ、上司にお詫びして名刺交換するチャンス!とピンチをチャンスに変える強者もいました。

⑤自社の商品は最後に紹介すること

「できる」営業マンは、なかなか自社の商品を宣伝しません。なぜなら、お客様の課題を解決できなければ、購入してもらえないことがわかっているからです。お客様のニーズ=お客様のお困りごとや課題、であることを理解しています。慌てず、お客様に対して丁寧にヒアリングをする。お客様が悩みを打ち明けて、自社の商材で解決できると判断した瞬間に商品を初めて紹介します。お客様が最も納得して購入できるタイミングは逃しません。

ダメな営業マンの特徴

では、仕事の取れないダメな営業マンの特徴はというと、上記の裏返しになります。つまり、

  • 自社の商品を真っ先に勧める
  • お客様の話を聞かない
  • 数字で語れない(持ってきたツールの説明ばかり)
  • 決裁者ではなく、担当者とばかり話をしている
  • お客様に興味を持たない

といった特徴があります。この特徴は特に大手企業の営業マンに多い傾向です。自社の商材に自信があるのでしょうか、何ページもある分厚いプレゼン資料を自信を持って勧めてきます。会社も有名で、販促ツールはピカピカ。でも話を聞いてくれない営業マンに頼みたいとは思いませんね。

これからの法人営業とは?

これからの時代、法人営業にはマーケットインの考え方がより重視されてくるでしょう。コンサルティングセールス手法が益々重要になってきます。物売りの時代から、お客様の課題を解決し、双方が納得した上で購入していただく時代に。B2Cのビジネスモデルも同様です。お客様の感情に訴えかける手法、エモーショナルマーケティング手法が重要になるでしょう。そしてお客様の真の課題を解決することで、営業・販促が益々楽しくなり、自社の商品にも自信を持つことができます。皆がお客様に寄り添い、楽しく仕事ができる営業部隊を作っていきましょう!

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